家族への緩和ケア
私の父は癌で51歳という若さで亡くなりました。
その当時の私はというと大手エステティックサロンのチーフカウンセラーをしていて、店長も大型サロンとの兼任の為に不在が多く忙しく過ごしておりました。
父が不調で近くの病院に行ったら、すぐに大きな病院に行くように言われたとのことで私が連れて行きました。
そして、あとで私だけ先生に呼ばれ末期の癌で治療法がないことを伝えられました。
帰りのタクシーで父は『癌やったんか?』って聞きましたが私は『違うよ』って答えましたが不安でこの先どうしようって頭がいっぱいだったのを覚えています。
この時は全ての方に癌告知をするってことではなかったので、私の独断で父には告知しない。そしてその時がきたら苦しくないようにしてあげて欲しいと主治医に伝えました。
でも今でもこの判断が正しかったのか?ふと胸が苦しくなる時があります。
その時、母は精神的な病気を抱えていましたので一人っ子の私は心から相談できる人もいなく、母にもほんとのことが言えず生きていた中で 一番苦しい時でした。
入院中、父の前で泣いてはいけない!とわざと明るく振る舞うのが必死でした。
腹水が溜まり、1リットル抜いては楽になりまた抜く。
この行為は命を縮めるに繋がると先生から聞いていたので、父が楽そうにしている表情と裏腹に身が引き裂かれそうに辛かったです。
夜中から朝方まで痛みで辛そうでしたので私はその時にエステで習得したマッサージを父にしてあげたところ、痛みから解放されスースーと寝息をたてながら寝ている父を見ながら看病する日々が続きました。
それから、父は病気がちな母より私に看病に来させるようになり、私も寝ずに何時間も摩ったりしていましたのでわずか2週間という期間に体重が5キロも痩せてしまいました。
あの時、まだ緩和ケアと言う言葉はなかったけどもあの時していたことは正しく緩和ケア。
それも家族から付きっきりでしてもらえるなんて!
父は最高の亡くなり方をしたと思います。
私自身もやれることをした!と後悔もないです。
父が亡くなり時代は変わり、アロマを使って緩和ケア病棟に入るセラピストさんも増えていきました。
いまはコロナ禍もあり、ほとんどの病院の緩和ケアのアロマがストップされていますが、きっと患者様は求めておられるかもしれませんね。
アングリアでは大切なご家族の為のケアもご紹介もさせて頂いております。
そんな時は是非、ご相談下さい。
現在、私は父と同じ歳。
こんな若さで亡くなったんだ。
私、まだまだ死ねない!
そう思い、50歳の時に願掛けを込めてプロフィール写真を撮ったのでございました。
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